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自分の好きなこと、特にハロプロ関連の話題とテレビ番組の感想について多く書いています。
『警察庁から来た男』 佐々木譲
警察庁から来た男 (ハルキ文庫)警察庁から来た男 (ハルキ文庫)
(2008/05/15)
佐々木 譲

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今回は佐々木譲著『警察庁から来た男』について書いていきたいと思います。


内容
道警本部生活安全部に、警察庁から特別監察が入る。

キャリア監察官の藤川は、郡司事件以来、腐敗が一掃され浄化されたはずの道警に、
第二・第三の郡司の影を感じているらしい。

人身売買されたタイ人少女が交番に助けを求めたにも関わらず暴力団に引き渡された事件、
風俗店から転落死した男性が早々に事故死扱いにされた事件、
すすきのの一斉摘発で大した成果が上がらなかった件、
藤川は、生活安全部に暴力団と癒着している者がいるのでは、と疑念を抱き、
かつて郡司事件で“うたった”ことのある津久井に監察の協力を要請する。

同じ頃佐伯は、転落死した男性の父親が息子の事件の再捜査を求めて道警を訪れた後、
ホテルで部屋荒らしに遭うが、何も被害がない、という奇妙な事件を担当することに。

佐伯はこれを「再捜査をするな」という警告と受け取る。

「タイ人少女の売春組織」、かつて津久井と佐伯がタッグを組みおとり捜査をし、失敗した事件。

今回の2つの事件は根幹であの事件と繋がっていると感じた佐伯は、事件の謎を追い始める。

『笑う警官』に続く道警シリーズ第二弾。


感想
この『警察庁から来た男』は、大変な好評を得た佐々木譲さんの作品『笑う警官』の続編です。

息もつかせぬような展開と読後感の良さが『笑う警官』の魅力でしたが、
この『警察庁から来た男』でもその魅力は健在です。

そもそもこの「道警シリーズ」は画期的な警察小説であるといえます。

従来の警察小説は「警察官vs犯罪者・犯罪組織」だったのに対して「道警シリーズ」は、
「警察個人vs警察組織」の対立という構造になっているのです。

味方である者たちが敵で、世間の敵となっている人物が仲間である、という、
従来の警察小説にはなかった関係性の深みがこのシリーズにはあります。

こういった構造を意識して読んでいくと、この作品の凄さがよりわかるはずです。

つまりこの作品はある意味で警察小説を超えた警察小説だといえるのです。
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