今回は鷲田小彌太著『死ぬ力』について書いていきたいと思います。
内容
「余生」などいらない!
長生きが簡単な時代だから、いい死に方を真剣に考える
長寿社会にあって、人生の円熟期を私たちはどのように生きていけばよいのか。
何を考えながら、余生を過ごせばよいのか。
著者は、何が長寿社会を生み出したか、長寿社会は果たして幸福かを分析したうえで、
自然に生きること、
仕事は年老いてもずっと続けること、
書く人間になること、
つねに締め切りを設定して生きてゆくこと、
がんばらないこと……など様々な提言をしてゆく。
だらだら長生きしているだけでは、
年老いるごとに生きる力が失われ、自分で自由に死ぬ力も失ってしまう。
気づけば「老害」のように社会からお荷物扱いされる。
では、死ぬ力=生きる力、つまり人間力を保ちながら年老いるにはどうするべきか。
自身の「人間学」の総まとめにすると決めた70代の著者が、
読みやすく、そして滋味深く、より幸福な定年後の生き方を指南する。
感想
「死ぬ力」って何なんだろうか?
これがタイトルを見た時の自分の感想でした。
「生きる力」というのはよく分かりますが、
「死ぬ力」というのは、
果たして死ぬことに力が必要なのか?という疑問もあってしっくり来なかったのです。
しかしながらこの本を読んでみて分かりました。
「死ぬ力」とは「生きる力」のことなのです。
著者である鷲田小彌太さんは言います。
「一年生きたは、一年死んだ。」だと。
つまりよく生きることがよく死ぬことにつながっていくのです。
締め切りを設定しながらそれに向かってよく生きていくこと、
これが理想の死に近づく方法、つまりは「死ぬ力」なのです。
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