今回は島田裕巳著『平成宗教20年史』について書いていきたいと思います。
内容
平成元年、
週刊誌が坂本弁護士事件を報道して糾弾を開始しオウム真理教はにわかに注目を集める。
その後オウムは一連の騒動を起こし、
その間、幸福の科学も台頭、宗教は社会の重大な関心事となり、
ついに平成7年、地下鉄サリン事件を迎える。
一方、平成5年、万年野党だった公明党が連立政権に参加、
11年以後、与党として君臨し、
ついに日本は新宗教団体が政治権力を行使する国となった―。
オウム、創価学会以外にも
さまざまな新宗教やスピリチュアル・ブームに沸いた現代日本人の宗教観をあぶり出す。
感想
以前取り上げた『日本の10大新宗教』の続編ともいうべき一冊が、この『平成宗教20年史』です。
『日本の10大新宗教』では新宗教の中でも歴史の古くなってきた新宗教が取り上げられましたが、
この『平成宗教20年史』ではそこで取り上げられなかった比較的歴史の浅い新宗教、
いわゆる「新新宗教」が多く取り上げられています。
その中には著者自身の人生を大きく動かすことになった「オウム真理教」も含まれています。
平成という時代を追いながら宗教の動きを見てみると、
宗教というものがどれくらい私たちの生活のそばにあって、
そして社会全体に影響力を持っているかを理解することが出来ます。
この本が出版された後も、そういった宗教と社会の関係性は変わっていません。
来年、平成30年を迎え、そしてその「平成」という時代は幕を閉じようとしています。
今一度、『平成宗教30年史』の出版が待たれるところです。
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