今回は『マチネの終わりに』について書いていきたいと思います。
内容
パリでの公演を終えた世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史は、
パリの通信社に勤務するジャーナリストの小峰洋子と出会う。
2人は出会った瞬間から惹かれ合い、
心を通わせていくが、
洋子には婚約者である新藤の存在があった。
そのことを知りながらも、
自身の思いを抑えきれない蒔野は洋子へ愛を告げる。
しかし、40代の2人をとりまくさまざまな現実を前に、
蒔野と洋子の思いはすれ違っていく……。
感想
美しくも切ない、まさしく大人のラブストーリーです。
観終わった後の余韻は独特のものがありました。
蒔野と洋子の思いはとある策略によりすれ違います。
その事実が明かされた時、
これが明かされるまでに積み上げられてきた時間と、
奪われてしまった2人の時間の重みを、
観客は頭の中で天秤にかけます。
しかしその答えは出ないはずです。
それは、
どちらもあまりに重く、そのどちらもが価値を持ったものだからです。
2人が必然性をもって邂逅する時、また新たな時間が動き始めました。
スポンサーサイト
| ホーム |