今回は斎藤美奈子著『趣味は読書。』について書いていきたいと思います。
内容
ベストセラーなのに読んでいる人が周りにほとんどいないのはなぜか?
今まで誰もが気づきながら口にしなかった出版界最大の謎に挑む。
ふだん本を読まない人が読むからベストセラーになる。
だからいわゆる「本読み」は、ベストセラーを読まずに批判する。
が、それでいいのか?
そう思った文芸評論家・斎藤美奈子が果敢に挑みました。
49冊を読み倒し、見つけたベストセラーの法則が6つ。
読めば、抱腹絶倒、悲憤慷慨、そして世間の事情がわかってきます。
文庫化に際し書き下ろしたのは『国家の品格』『東京タワー』など6篇。
大増補版。
感想
切れ味鋭い語り口で、
ベストセラー本たちをバッタバッタとなぎ倒していく1冊です。
「と、こんな調子で全四章、計四〇項目。
この論旨のぬるさ。
話の運びのたるさ。
いっちゃなんだが、この本自体が「頭が悪い人の話し方」の事例のようだ。
もしかして著者自身が「頭が悪い人」なのか。
いやいやそんなはずはない。
わざわざ反面教師を演じてみせ、
読者に覚醒を促しているのかもしれない。」
(本文中からの引用)
ただ切るだけではなく、
見事にベストセラー本を分析し解説しており、
未読のベストセラーたちがこの1冊を読めばよく分かるのです。
何ともお得な1冊です。
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