今回は『俺はまだ本気出してないだけ』について書いていきたいと思います。


内容
42歳でバツイチ子持ちの大黒シズオは、
「本当の自分を探す」という理由で会社を辞めるが、
毎日朝からゲームをしてばかり。

高校生の娘に借金し、
バイト先ではミスを連発するダメダメな日々を送っていたシズオは、
ある日突然、漫画家になると宣言するのだが……。


感想
とにかくダメダメな中年男の物語です。

ダメ男が主人公の物語というと、
主人公が成長してサクセスするという終わり方をしそうなものですが、
この作品においてはそういったことは全くありません（笑）

ですがそれが非常に心地良い作品でもあります。

明石家さんまさんの「生きてるだけで丸儲け」じゃありませんが、
生きているだけで幸せなのだと教えてくれる作品です。

娘、父親、親友、バイト先の後輩といった
様々な人々との関係性が描かれていますが、
こんなにダメな人なのに周りをなんだか幸せにしているのですね。

それがこの大黒シズオという男の凄さであります。

自分的には、この様々な関係性の中でも、
こんなダメな親父に対する娘の優しい対応が非常に好ましかったです。