今回は『ホテルローヤル』について書いていきたいと思います。
内容
北海道の釧路湿原を背に建つ小さなラブホテル、ホテルローヤル。
経営者家族の一人娘・雅代は美大受験に失敗し、
ホテルの仕事を手伝うことに。
アダルトグッズ会社の営業・宮川に淡い恋心を抱きながらも何も言い出せず、
黙々と仕事をこなすだけの日々。
そんな中、
ホテルにはひとときの非日常を求めて様々な客が訪れる。
ある日、
ホテルの一室で心中事件が起こり、
雅代たちはマスコミの標的となってしまう。
さらに父が病に倒れ家業を継ぐことになった雅代は、
初めて自分の人生に向き合うことを決意する。
感想
美大受験を失敗し無気力になって主人公・雅代は、
なし崩し的であるものの実家のラブホテルを手伝いし継ぐことになります。
そして最終的には
プロの仕事と呼べるようなベッドメイキングが出来るまでになります。
忌み嫌っていたはずのラブホテルが雅代の生きる意味になったのです。
そして作品の最後に明かされるのは、
雅代が居なければこのラブホテルは出来ていなかったという事実です。
つまり雅代とホテルローヤルは切っても切り離せぬ関係だったのです。
この『ホテルローヤル』は、
そのホテルの物語とそこで繰り広げられる人間模様が
実に丁寧に描かれた1作であります。
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