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自分の好きなこと、特にハロプロ関連の話題とテレビ番組の感想について多く書いています。
『廃墟に乞う』 佐々木譲
廃墟に乞う (文春文庫)廃墟に乞う (文春文庫)
(2012/01/04)
佐々木 譲

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今回は佐々木譲著『廃墟に乞う』について書いていきたいと思います。


内容
道警の敏腕刑事だった仙道孝司は、ある事件をきっかけに療養中の身。

やっと回復してきた仙道に、次々とやっかいな相談事が舞い込む。

十三年前に札幌で起きた殺人事件と、同じ手口で風俗嬢が殺害された。
道警の敏腕刑事だった仙道が、犯人から連絡を受けて、
故郷である旧炭鉱町へ向かう表題作をはじめ北海道の各地を舞台に、
任務がもとで心身を耗弱し休職した刑事が、事件に新たな光と闇を見出す連作短編警察小説。

本作は第142回直木賞受賞作である。


感想
佐々木譲さんは間違いなく日本を代表する警察小説の書き手です。

もちろん佐々木さんが書く小説は警察小説だけではないわけですが、
『警官の血』、『笑う警官』などに代表されるように
佐々木さんの書く警察小説に名作が多いことは紛うことなき事実であります。

そして、この『廃墟に乞う』もまた警察小説です。

しかし本作は、これまで佐々木さんが書いてきた警察小説とは一風変わっています。

『警官の血』、『笑う警官』などを見てみると、
それは「警察」という組織に対しての描き方というか、巨大な悪に立ち向かっていく展開が見られます。

しかし本作の主人公である仙道は、佐々木さん自身が語っているように、
警官というよりは「プライベートアイ(私立探偵)」として描かれています。

ある事件をきっかけに療養中の刑事であるため、
どうしてもやれることは限られてくるし、舞い込む依頼は一見すれば小さなものばかりです。

ゆえに、佐々木さんが書くその他の警察小説に比べれば派手さはありませんが、
この短編小説の一つ一つに主人公や事件に関わる人の心情が透けて見えてくるのです。

この『廃墟に乞う』が加わったことによって、
佐々木さんの警察小説の著作一覧がグッと深みを増したといえるでしょう。
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2013/06/03(月) 10:33:42 | | #[ 編集]
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